ボランティアを始めた「きっかけ」   

                     顧問 東條佳子

 

私がボランティアを始めた動機を語るのは初めてかもしれない。それほど大袈裟な話でもないが、今から20数年前、5年間自宅で介護していた夫の両親、自分の父、1年の間に3人を見送り、身も心も空っぽになり、いわゆる荷下ろし症候群(燃え尽き症候群)になったのだ。良い意味での「燃え尽き」なら達成感が有るだろうが、私の介護は、「これで良かったのだろうか」と、常に反省が付いて回っていた。不眠、食欲不振、やる気が失せ、体重は37kg。いきなり涙が出るなど「うつ状態」だ。

悶々としていた時に市報に「地域ボランティア」のお知らせが出ていた。そろそろ立ち直らなければと思い、思い切って当時の「福祉会館」に行き、当時の会長(丹羽さん)の面接を受けた。優しく迎え入れてくださり、初めてのボランティア活動が、開園して間もない「つきみの園」だったと記憶している。2階のホールに入り、大勢のお年寄りを見たとき、ドッと涙がこぼれ落ちた。この涙は何なんだと自分に問うてみた。私の居場所が見つかったのだ。あんなに苦労して介護をしてきて、再び介護の場で安心感を持てる。それから私の体力、やる気が徐々に回復し、アクティブな今がある。

まだ101歳の実母を遠距離介護しているが、ボランティアでの様々な方々との出会いで、「優しく、自分らしく」取り組むことが出来ている。私もそろそろ介護される年齢になってきた。ボランティア活動もそろそろ辞め時かなと思い、私の始めた「きっかけ」を語ってみた。